鞍の種類いろいろ

2018/07/25

カテゴリ:色々なはなし / Pacallaオリジナル

こんにちは、Pacalla編集部です。

先日、『基本の馬具を知ろう』の記事で、馬の背中に乗せる鞍はさまざまな種類があることをお伝えしました。

》参考:基本の馬具を知ろう

今回は、具体的に鞍にはどのような種類があるのか、改めてご紹介しようと思います。
それでは、さっそくまいりましょう!


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レース鞍

競馬用レース鞍

まずは、皆さんおなじみの競馬用の鞍。
いわゆる斤量には、ジョッキーの体重だけではなくヘルメットや鞍などの馬具も含まれます。
そのため、競馬のレースでは1kgに満たない小さくて軽い鞍を使用することが多いようです。
黒いタイプが多いですが、中にはツートーンカラーや柄ものなど個性的な鞍を使用するジョッキーも。

 

調教鞍

調教鞍

競馬のレース本番以外の場面では、調教鞍というトレーニング用の鞍を使います。
レース用の鞍よりも、少しサイズが大きく、馬の体にも人間の体にもより優しい鞍です。
革製のものもありますが、雨天でも大丈夫など使い勝手がよく、リーズナブルなため、育成場ではビニール素材のものが多く使われているそう。

 

障害鞍

乗馬用障害鞍

馬術競技の障害飛越用の鞍は、障害を飛ぶ際に騎乗者がツーポイント姿勢(お尻を鞍につけずに乗る方法)を取りやすいようにあおり革が小さく作られています。
また後矯(こうきょう)という、椅子でいう背もたれのような部分も、障害を飛ぶ際に前傾姿勢を取りやすいように低くデザインされているそう。

 

馬場鞍

乗馬用馬場鞍

馬場馬術用の鞍は、正反動(お尻をずっと鞍につけたまま騎乗すること)という乗り方に適しています。
馬場馬術は障害馬術と比較すると、しっかり座ることが多いためお尻がつく部分のカーブが深く、後矯が高く作られています。

※ちなみに前述の障害鞍と馬場鞍の中間をとって作られた鞍を総合鞍といい、乗馬初心者が障害馬術へ進むか、馬場馬術へ進むか決めかねている段階で使用することが多いようです。

 

ウエスタン鞍

ウエスタン鞍

障害鞍、馬場鞍がヨーロッパ形式の乗馬で使用されるのに対し、ウエスタン鞍はアメリカ形式の、いわゆるカウボーイが乗馬に使用する鞍です。
ウエスタン鞍の特徴としては前方にホーンと呼ばれる持ち手がついていること、鐙が鉄ではなく革を用いて作られていることが挙げられます。
ホーンはカウボーイが投げ縄を結びつけるにも使われていたそうです。

 

和鞍

和鞍

和鞍は日本の伝統的な鞍で、座る部分は木を使って作られています。
流鏑馬などで使われることが多く、鐙に立って前傾姿勢を取りやすいように前輪(現代の鞍でいう前矯)が高く作られており、鐙も立った状態での前傾姿勢に適した向き(縦型)の形になっています。

 


 

いかがでしたか?
このほかにも、女性がスカートを履いたまま、馬に跨らずに乗ることができるサイドサドルなど、変わった鞍もありますよ。

本記事で紹介したレース鞍、ウエスタン鞍、和鞍は以前、Pacallaで取材させていただいた根岸競馬記念公苑『馬の博物館』さんの体験コーナーで実際に跨ってみることができますので、ぜひ実際に座ってみてくださいね!

》参考:根岸競馬記念公苑『馬の博物館』5つの見どころ

 

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