1984年11月10日 競馬の祭典「ブリーダーズカップ」初開催
2017/11/10
カテゴリ:色々なはなし / Pacallaオリジナル
11月10日プレイバック
「今日」11月10日のプレイバックです!
1984年の今日は、ダート世界最強決定戦が初開催された日でした。
ブリーダーズカップ初開催
33年前の今日、1984年11月10日にブリーダーズカップが初めて開催されました。
アメリカ合衆国の競馬の祭典として、そしてダート最強決定戦として、
現在も世界最高峰のレースの一つとして君臨しています。
2017年は11月4日に開催があり、地元アメリカのガンランナーが優勝しました。
昨年の優勝馬はワールドベストレースホースランキングで一位も取ったあのアロゲート。
ブリーダーズカップの歴史
1970年代後半のアメリカでは生産界に大変な好景気が訪れており、
名馬を持ちたいという馬主の増加により生産馬がバンバン売れていたそうです。
市場が大きくなることで金融商品としての価値が上がった馬をマネーゲームの一端として見る人も出てきました。
一方でそういったバブル感に嫌気がさしたファンはどんどん競馬から遠ざかり、
アメリカ競馬は深刻な競馬ファン離れがおこっていました。
下降線をたどる競馬人気を復活させようと始まったのがブリーダーズカップです。
なんといっても目玉は高額賞金。
そのため国内の有力馬が集まります。
また、ブリーダーズカップは開催競馬場を持ち回りで毎年変えています。
(本家BCにならって創設された日本のJBCも毎年開催競馬場が変わるのはこのためです。)
高額賞金の仕組みですが、アメリカの種牡馬オーナーから種付け料1回分を納付させて、
それを賞金の資金源としています。
種付け料を納付した種牡馬の産駒はブリーダーズカップへの出走時に追加登録料がかからないので、
種付けの際や産駒を売りに出す際のアピールにもなります。
この競馬の祭典は現在は2日間開催でのべ13レースも行われています。
特に最終レースとなるブリーダーズカップ・クラシック(ダート2000M)は 、
賞金額も最も高い500万米ドル。
ダート戦線を主体としているのは世界でもアメリカだけのため、
事実上このレースが世界最強ダート馬決定戦として認知されています。
ただ、前述したようにブリーダーズカップへの出走には
種付け料納付済みの種牡馬の産駒以外は追加登録料がかかってしまうため、
国外からの登録はほぼないのが現状です。
ブリーダーズカップ・ターフ(芝2400M)も世界的に有名なレースですが、
こちらはまだ世界最高峰とは呼べないレベルかと思います。
理由としてやはり地元アメリカ勢の有力馬はほぼダート馬ということ、
芝が強い欧州馬の最終目標にはなりにくいこと、(施工時期が凱旋門賞に近い)
日本馬の場合ジャパンカップがあること(同等の賞金額)
などが挙げられると思います。
さらに追加登録料の問題があるため、積極的にBCターフを目標にする日本馬は今後も現れないかもしれません。
一応追加登録料が結構な問題になっていたため、ブリーダーズカップチャレンジとして、
国内外のレースをトライアルとして指定し、優勝馬は優先出走権(追加登録料無し)を与えるという制度もあります。
日本の宝塚記念はブリーダーズカップチャレンジに指定されています。
※ただしここからBCターフへの挑戦は無く、日本馬は主に凱旋門賞を目指すことの方が多い現状です。
世界最高峰の競馬の祭典として名高いブリーダーズカップ。
まだまだアメリカダート界の壁は高いですが、
昨年日本のラニがアメリカ国内のクラシック三冠競走全てに出場したように、
日本のダート馬がアメリカに進出していくのも夢ではなくなってきているのかもしれません。
いつかブリーダーズカップ・クラシックを日本馬が勝つことをお祈りして
今回のプレイバックをお開きとさせて頂きます。