パカラボーイの血統解説!

2022/04/14

カテゴリ:馬のはなし / 色々なはなし / Pacallaオリジナル

こんにちは!
競馬評論家・血統研究家の生駒永観です。

先日、Pacalla編集長所有の2歳馬パカラボーイについてツイートしたところ、ありがたいことに編集長からオファーを頂いたのでこうして筆を執っております。

 

 

何を隠そう私はPacallaさんのYouTube動画「編集長馬主になる!」シリーズがお気に入りで、常に視聴させていただいているのですが、映像で見る馬体はもちろんのこと、血統についても牝系に奥深さがあり、非常に楽しみにしております。

今回は、私なりにパカラボーイの血統について解説させていただきながら、血統表を通じてどんな馬か予測することの楽しさを共有できればと思いますので、どうぞお付き合いください!

 

◆馬名:パカラボーイ(仮)
父:ヘニーヒューズ
母:エアルーヴル(母の父:Fusaichi Pegasus)
生産者:浜本牧場

◇解説:母エアルーヴルは芝1200mで1勝、母の半兄に根岸S勝ちのエアハリファ。
パカラボーイの4代母She’s ArmedはNasrullahの3×3という濃いクロスを持っていて、そこにNasrullahの血を持たない非主流のスタミナ型血統Sauce Boatを配した3代母She’s Ecstaticの血統構成にまず好感が持てます。

そのShe’s EcstaticにNasrullah産駒のBold Rulerの3×4クロスを持つAfternoon Deelitesを配して生まれたのがパカラボーイの母母Chez La Femmeで、Nasrullahの血が濃い父と母母の間に挟まったSauce Boatの非主流血脈のコントラストが美しいですね。

パカラボーイの母母は血統的な下地がしっかりしていて、そこへケンタッキーダービー馬Fusaichi Pegasus、スプリントGI2勝のヘニーヒューズと米国産のダート馬が2代続けて配されていることから、ダートの1200~1600m前後に適性があると考えられます。
パカラボーイが所属予定の山崎裕也厩舎は川崎所属ですから、川崎で最も多い1400mのレースに向きそうなのは追い風と言えるでしょう。

父ヘニーヒューズの産駒はスピード型の多いStorm Cat父系にしては珍しく、湿って時計の速いダートより乾燥していて力のいるダートを得意としています。
これはヘニーヒューズの母父MeadowlakeがBlue Moon≒Nothirdchanceの2×3を持つパワー型の血であることが要因でしょう。

以前Pacallaさんに寄稿した記事(冬馬についてのデータを検証!)でも書かせていただきましたが、ヘニーヒューズ産駒は降雨量の多い夏場より、馬場が乾燥する冬場に成績を上げやすい傾向にあります。

また、パカラボーイ自身が濃いクロスを持たず、父の産駒にしては成長が遅めになりそうなことも加味すると、秋頃くらいのデビューで冬場に調子のピークを迎える形になるのではないでしょうか。

 

以上、パカラボーイの血統解説でした。

 

今回はあくまでも血統表やデータから見る予測になりますが、馬は個体によって特徴も成長過程も違うと思います。

馬のプロである育成場、厩舎関係者がパカラボーイをどう育成し、仕上げていくのか?
今後も動画を通じて楽しませていただきたいと思います!

今からデビューが待ち遠しいですね!
頑張れ!チームパカラボーイ!!

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