【今さら聞けない競馬学】流星など、馬の顔の模様にはどんな種類があるの?

2021/09/14

カテゴリ:馬のはなし / 色々なはなし / Pacallaオリジナル

こんにちは!Pacalla編集部のやりゆきこです!
皆さんは、『馬の流星』と言われたら、どんな模様をイメージしますか?実は、流星とは、鼻筋方向に流れている白い模様をいい、他にも白い斑点などのいろいろな模様があるんです。
芦毛や佐目毛、白毛などの薄い色の馬以外は、褐色のベースカラーにそれらの特徴的な白い模様を持つことが多く、この模様は『マーキング』とも呼ばれ、馬の個体識別に一役買っているんだそうです。

 

まずは主な顔のマーキングを見てみよう!

まず、基本のマーキングについて見てみましょう。今回は10個ご紹介します。
実際は、多くの馬が下記のマーキングのいくつかを組み合わせた模様を持っています。

① 星(ほし):額にみられる白い丸のような模様。親指より小さな場合『小星』、握り拳より大きい場合は『大星』と呼ぶ。星が二つ以上ある場合もある。

② 乱星(らんせい):前述の『星』が乱れた形をしている場合を乱星という。

③ 曲星(きょくせい):前述の『星』が曲がった形をしている場合を『曲星』という。漫画『ウイニング・チケット』に登場するミカヅキオーはこれにあたると考えられそう。

④ 環星(かんせい):前述の『星』が円形をしている場合を『環星』という。

⑤ 流星(りゅうせい):皆さんおなじみの流星。前述の『星』が鼻筋方向に流れている模様を『流星』という。大きさや形によって『大流星』『小流星』『曲流星』『乱流星』に分けられる。

⑥ 鼻梁白(びりょうはく):鼻筋にある縦長の白斑。鼻骨の幅より広い場合には『鼻梁大白』、親指の幅より狭い場合には『鼻梁小白』と呼ぶ。

⑦ 鼻白(びはく):鼻にある白斑。鼻骨の幅より広い場合を『鼻大白』、親指の幅より狭い場合を『鼻小白』と呼ぶ。

⑧ 唇白(しんはく):唇に白斑があるもの。上唇にある場合は『上唇白』、下唇にある場合を『下唇白』と呼ぶ。

⑨ 作(さく):額から鼻筋を通り鼻まで続いている白斑で、白斑の横幅が鼻骨の幅と同じくらいで、真っ直ぐであるものをいう。鼻骨の幅を超える場合には『大作』、親指の幅よりも狭い場合には『細作』と呼ぶ。

鼻骨についてはJRAのサイトをご覧ください≫

⑩ 白面(はくめん):額から鼻筋を通って鼻まで続く白斑で、顔面の半分以上を占める場合、または両目の幅に及ぶものを呼ぶ。

 

<考えてみよう!>

先ほど、多くの馬がいくつかのマーキングを組み合わせた模様を持っていると言いましたが、例えば下図のような白斑を持った馬のマーキングはなんと呼べばよいと思いますか?

まずは星を見てみましょう。とても小さい星が鼻筋を流れています。つまりこれは『小流星』にあたります。さらにそれは鼻筋を通り、鼻先まで伸びています。そう考えるとこの馬のマーキングは『小流星鼻梁白鼻白』と呼べそうです。

 

 

もくしっ子たちを見てマーキングの名称を当ててみよう!

顔の白斑は、その馬が生まれ持った模様で、毛の長さなどで変化したように見えることはあっても、一生変わることはないそうです。そんなわけで、前述した基本のマーキングを踏まえた上で、Pacallaの『もくしでつなぐプロジェクト』のプロジェクトホースに選ばれた、通称もくしっ子たちの流星など、マーキングの名称を考えてみました。ただし、ここからは私の勝手な予想なので、実際の登録とは異なる場合があります。その点はご容赦くださいませ…。

それでは早速いってみましょう!

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まずは1期生からのエントリー。顔の白斑が派手なため前谷牧場で『ハデコ』というニックネームで親しまれていた彼女は、なんと登録馬名もそのままハデコになりました。額から鼻筋を通り鼻まで続いている白斑はまっすぐで、鼻骨の鼻を超えている…気がする…ので『大作』ということでどうでしょうか⁈

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続いて2019年生まれ代表は、梅田牧場のマルデデルマの2019! 生まれたとき、すでに体が大きかったそうですが、星もだいぶ大きいように見えます。でも大流星には一歩届かず…?のサイズ感でしょうか。そんなわけで、『流星鼻梁小白』ということにしておきましょう。

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こちらも2019年生まれから…杵臼牧場のスウェプトレジーナの2019です。大きな星と細長い流星があります。白斑のサイズ感は違いますが、お父さんのキタサンブラックにちょっと似ている…!気がする。鼻先までしっかり白斑があるので『大流星鼻梁白鼻白』ということでどうでしょうか。もしかしたら「大流星鼻梁白鼻小白」かな…どっちかな…。

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最後は今年の春に生まれたもくしっ子。 佐藤牧場さんのエイシンピカデリー2021を見てみましょう。なんと三日月のような星が額にありますね! 向きはちょっと逆ですけれども、ウイニング・チケットのミカヅキオーを思い出します。この三日月のような形は『曲星』と言ってよいのではないでしょうか。

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いかがでしたか?
馬の顔にある白斑については、なんとなく知識としては持っていたのですが、いざ実際に馬を見てジャッジするとなると素人にはなかなか難しいようです…。
牧場の皆さん、実際の登録と合っておりますでしょうか…?ぜひ正解を教えてください!

 

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