こんにちは！ Pacalla編集部です。
読者の皆さんは『馬術競技』を生で観戦したことはありますか？
興味はあるけれど、敷居が高そうで…なんて方も多いのではないでしょうか。

実は先日の12月22日、そんな馬術競技観戦ビギナーにぴったりのイベント『クリスマスホースフェスタ』が、横浜市のアシェンダ乗馬学校で開催されました。

ヨーロッパでは一般にも広く普及し、エンターテイメントとして人気のある馬術競技を『日本でも気軽に楽しんでもらいたい』『一般の人にも知ってほしい』という日本のトップライダーたちの想いからはじまったのが、このクリスマスホースフェスタ。
選手の所属クラブなどの垣根を越えて、日本での馬術競技普及を目的に行われている、今年で6回目を迎えるホースショーです。
今回はPacalla編集部が馬術競技観戦ビギナーの代表として（⁈）クリスマスホースフェスタに参加させていただきました。

 

圧巻！そしてユーモアたっぷりの障害馬術

まずご紹介したいプログラムは障害馬術競技です。

この競技には林忠義選手、広田龍馬選手、広田思乃選手、福島大輔選手、バーニー選手といったトップライダーが大集結！
障害馬術はさまざまな色や形の障害物を、決められた順番通りに飛び、障害物の落下や馬の反抗などのミスなく、早くゴールすることが求められる競技です。
馬術競技のなかでは比較的メジャーな競技なので、テレビで見たことがあるという方もいるかもしれませんが、スピード感や飛越時の迫力は生で見るからこそ！
クリスマスイベントということでドレスアップしている馬やサンタ姿の選手も。

オリンピックライダーが続々！ユーモアたっぷりな演出が初心者にも楽しい

他では絶対に見ることができない⁈ オリンピックライダーとジュニアライダーのリレー競技

 

東京五輪、メダルに大手⁈ 総合馬術デモンストレーション

続いては今夏、アジア競技大会で日本が団体・個人ともに金メダルを獲得し、世界選手権では団体4位の位置につけた総合馬術競技のデモンストレーション。
この競技は馬場馬術・クロスカントリー・障害馬術の3種目を同一人馬のコンビネーションで、3日間をかけて行います。
クリスマスホースフェスタでは、その3日間を『ぎゅ～っと凝縮』し、総合馬術のルールや面白さが10分でわかる画期的なプログラムを、2016年には全日本学生馬術選手権を制した菅原権太郎選手が実演！
実際の競技大会のクロスカントリーで設置される、自然のなかの障害物を表現するために軽トラックを2台つなげて作られた『軽トラ生垣』の登場には驚きです。
ちなみに３つの競技、それぞれのユニフォームも違うため菅原選手の早着替えも（笑）。

 

1日目の馬場馬術と2日目のクロスカントリー。生垣を模した即席クロスカントリー障害が

水濠にも果敢に飛び込む馬。最後には障害飛越競技も

 

▼動画もぜひご覧ください（総合馬術デモンストレーション）
※総合馬術のことを知らない人にもわかりやすい解説つきです！

 

 

優雅に！華麗に！クリスマスにぴったりの馬場馬術『パ・ド・ドゥ』

最後にご紹介するプログラムは馬場馬術競技のエキシビション。
馬場馬術は長方形の馬場のなかで、常歩・速歩・駈歩の3種類の歩様を用い、馬にステップを踏ませたり、図形を描かせたりする採点競技で、よくフィギュアスケートに例えられます。
この馬場馬術競技も今夏のアジア競技大会では、日本が団体で金メダルに輝くなど、今後も目を離せない競技のひとつ。
競技大会は1組の人馬で出場しますが、今回はクリスマスということで特別に『パ・ド・ドゥ』という2組の人馬での演技が行われました。
1組目はジュニアライダートップクラスの吉田友里恵選手、宮本麻衣選手。2組目はオリンピックライダーの北井裕子選手、黒木茜選手が登場。
1組の人馬で行う競技も大変すばらしいものですが、2組の人馬での演技ではそれに加えて馬同士の動きのシンクロなども見どころです。
クリスマスらしい衣装や音楽に合わせての華麗な演技は大注目のプログラムでした。

 

クリスマスらしさ100％！の馬場馬術『パ・ド・ドュ』

 

▼動画もぜひご覧ください（馬場馬術エキシビション）

 

『馬のぬくもりを、たくさんの人に知ってほしい』イベントへの想い

またご自身の競技出場、MC担当、サンタ役…とこの日大忙しだった2000年シドニーオリンピック障害馬術代表の広田龍馬選手に、本イベントへの想いを聞くことができました。

「クリスマスホースフェスタは、馬術を知らない一般の方々に、馬術観戦の面白さを知ってほしいと思ってはじめたイベントです。
今日はとにかく馬術の楽しさを伝える日！と思って、僕はサンタの格好で臨みました（笑）
馬術は男女も年齢も区別がない、唯一のスポーツ。
僕は観戦だけではなく、一人でも多くの人に馬に乗ってもらいたいと思っています。

馬の体温は、人間より一度ほど高いんです。
ただ馬にまたがっているだけで体が温まり、そして心もほぐれていきます。
皆さんにもぜひ、馬のぬくもりを知っていただけたら」と広田選手。

 

クリスマスホースフェスタへの想いを語ってくれた広田龍馬選手

 

クリスマスホースフェスタでは今回ご紹介したプログラムの他に、パラ馬術の宮路満英選手（元JRA調教助手）と石井直美選手によるトークショーや、トップライダーたちによる愛用品のチャリティオークション、選手の皆さんと交流できるクリスマスパーティーなども。

トップライダーたちの想いが観客にも届き、終始笑顔の絶えないイベントとなりました。
また詳しいルールがわからない馬術競技観戦ビギナーにも優しい、ルール解説つきの実況は『一般の人にもっと馬術を楽しんでほしい』という気持ちからはじまった、クリスマスホースフェスタならでは！普段は馬術になじみのないPacalla編集部員も楽しく観戦していました。
どのプログラムも馬術を初めて観戦する人が、楽しめる工夫が随所にされており、良い意味で馬術の格式高いイメージを裏切るイベントでもありました。

馬術に興味があるけれど、二の足を踏んでいるそこのあなた！
来年はぜひクリスマスホースフェスタに足を運んでみてくださいね。