【第4回】競馬のオタク訪問 ~競馬YouTuber 坂上明大さんのお部屋~

2018/09/17

カテゴリ:色々なはなし / 人のはなし / Pacallaオリジナル

こんにちは!Pacalla編集部のやりゆきこです。
競馬のオタク訪問の第4弾、大変お待たせいたしました!

『競馬のオタク』と銘打ったこの不定期連載コンテンツですが、Google先生の評価はどんなもんじゃい…ということで、『競馬』『オタク』のキーワード検索をしてみた編集部。

競馬 オタク 検索結果

すると、競馬のオタク訪問コンテンツはかすりもせず…。
『競馬オタク』という競馬予想YouTubeチャンネルを運営する坂上明大さんという方ばかりがヒットするではありませんか!

 

これは…取材するしかない…!

 

そんなわけで、坂上さんに取材の依頼をすると、二つ返事でOKをいただくことができました。
編集部はオフィス兼ご自宅のある神奈川県横浜市へ!

 

《住人プロフィール》

【お名前】坂上明大さん(26歳)
【ご職業】競馬予想家/YouTuber
【競馬歴】7年
【好きな競走馬】オルフェーヴル、サトノダイヤモンド
【YouTubeチャンネル】競馬オタク

 

まさかの数日前に上京!新進気鋭の若手予想家

約束の時間近くに、教えていただいた住所のあたりをうろついていると、坂上さんが我々を探しにきてくれました(優しい!)。
さっそくご自宅に案内していただくと、男性の一人暮しには珍しい、かなり整頓されたお部屋に驚きました。

競馬YouTuber坂上明大

YouTube動画の撮影スペース。

YouTube動画の編集スペース。

競馬YouTuber坂上明大

第2回オタク訪問同様、本棚に興味津々の編集長。

芝生をイメージしたラグ

競馬場の芝生をイメージしたラグ。

スーパーホーススタンダードぬいぐるみ

スーパーホーススタンダードぬいぐるみで統一。アイドルホースではないところが渋い?

 

「実は、岐阜から上京してきて、まだ数日しか経っていないんです。
もちろん、取材ということで少し片づけたっていうのもありますけど(笑)」
と坂上さん。

それは奇跡的なタイミングですね!
これも何かのご縁ということで、本日はよろしくお願いいたします。

坂上さんは『競馬オタク』という競馬予想のYouTubeチャンネルを運営されていますが、今回の上京と関係があるのでしょうか?

「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
そうですね、学生の頃から自分で何かを立ち上げたいと思っていたので、少しずつYouTubeチャンネルの登録者数が増えてきたのと、素敵な競馬仲間と出会えたこのタイミングで、東京に出できました」

競馬の本はもちろんたくさんある。

一度しか読まなそうな本は買わないタイプだそう。

マーケティングの本やプレゼンの本、経済の本などもたくさんありました。

 

学生の頃から独立を考えていらっしゃったんですね。
確かに、このお部屋にも本がたくさんありますが、競馬の本だけではなくビジネスに関する書籍もたくさんあるようです。
大学卒業後、就職はせずにYouTubeチャンネルを立ち上げたんですか?

「いえ、何も社会を知らない学生が急に社長になる!と言っても、信頼性もゼロですし、まずは就職を考えました。
法学部に在籍していたので、国家試験の受験勉強もしていましたよ。
でも大学4年の夏に、たまたま東京で競馬ファンのイベントがあって。
そこで、現在は競馬エイトのトラックマンをしている鈴木ショータさんに会いました。
その時に、彼がトラックマンを目指しているという話をしていて、僕は初めてトラックマンという職業を知ったんです。
そんな面白い仕事があるのか!って(笑)。
既に国家試験まで2ヵ月を切っていましたが、もうどうでもよくなってしまって、自分もトラックマンになる!と決めました」

トラックマンの存在をそれまで知らなかったのに、知ったその日に決めてしまうなんてすごい決断力…。
でも、そんなに簡単にトラックマンになれるものなのでしょうか。

「それが本当にびっくりなんですけど、たまたま某競馬専門紙がトラックマンを募集していたんです。しかも、応募締め切りの2日前。
もし郵送で何かトラブルがあったら…と思い、選考書類は自分で本社まで持って行って投函しました(笑)。
どうしても入社したかったので、最終面接では社長に給料なしでもいいから雇ってほしいと言ったら、全員に笑われましたが合格していました。
入社後は栗東でタイム計測をはじめ、厩舎班から上がってくる原稿の取り回し、本誌の予想原稿の手直し、出走馬の特徴欄の原稿作成など、競馬新聞・週刊誌を作っていく作業の基本をひたすら学ぶという日々。
現場を間近に感じ、多くのことを学ばせていただいたトラックマン時代の仕事は、かけがえのない経験ばかりでした。
先輩方には本当に感謝しかありません。」

国家試験を受ける予定だったので、他はどこも受けていない状況ですよね。
本当にすごい熱意です。
その後、トラックマンを辞めてYouTubeチャンネル『競馬オタク』を開設されるわけですが、YouTuberになろうと決心してからトラックマンを辞められたのですか?
それとも辞めてから考えたのですか?

「実は学生の頃からYouTubeを使ってみようとは考えていました。
今の時代に自分をブランディングしていくなら、YouTubeがマッチするだろうなと。
ですから、YouTuberになりたい!と思っていたわけではなくて…あくまでも時代にあったツールを選択しているという感覚。
これからYouTubeが世間的に、どういうポジションに位置づけられていくかによって、今後の自分の進み方も変わっていくと思います。

でも、YouTubeチャンネルを始めて1年半がたった今は、視聴者のみなさんとの交流が純粋に楽しくて仕方がないって感じですね。
例えば、競馬ファン同士で集まって飲んだりすると、話って本当に尽きないじゃないですか。
ライブ配信なんて、まさにそれ。
YouTubeを通して全国の競馬ファンと競馬の楽しさ、予想の楽しさを共有する…今後もそういったコミュニティの中心にいたいと常々思っています」

なるほど。
なんだか世間では『YouTuber』のイメージが独り歩きしているところがありますが、坂上さんを見ていると、まだ20代だというのに大変落ち着いていて、我が身を省みる思いです…。

YouTubeを使うことは、学生時代から視野に入れていたとのことですが、その題材となる『競馬』はいつ頃から親しまれていたのでしょうか?

 

ギャンブルだからと敬遠していた競馬にハマった瞬間

「実は、大学に入るまではまったく競馬との接点はありませんでした。
高校時代は強豪野球部だったので、それ以外のことは考えない生活。
大学に入って、友人に誘われ、初めて競馬場に行くことになったのですが、ギャンブルのイメージが強くて、正直行きたいとは思っていませんでした。
でも、実際に馬券を買ってみると『なんだこれ、何にもうまくいかないぞ』『こんなに頭を使うものだったなんて』って(笑)。
もともと頭を使う作業がすごく好きだったので、そこからはもうドハマりです…」

競馬YouTuber坂上明大

部屋の中には母校の後輩が甲子園に出場したときの記念タオルも発見!

 

確かに頭を使ったゲームなどを好む人には、競馬の予想って面白い題材ですよね。
私なんかは頭使うとすぐに疲れてしまいますが(笑)、馬という大型動物が好きというところから競馬をはじめましたし、本当に競馬を好きになる理由って幅が広い。

「高校野球もそうですけど、一つのことに熱中するとそれを突き詰めていきたくなってしまう性格なんです。競馬に熱中しはじめたら、もうずっと競馬(笑)」

野球をやめても、アスリートのようなストイックさは今も健在ですね。
それが今の競馬予想にもすごく活かされている―。

これまでのお話から、競馬のなかで一番面白い要素というのが、坂上さんにとっては『予想』ということはわかりましたが、好きな馬はいるのでしょうか?

「やはり、競馬を始めたころにオルフェーヴルが活躍していましたから、オルフェーヴルのレースには衝撃を受けました。
POGの本を見て一目惚れしたのはサトノダイヤモンドです!」

サトノダイヤモンド タオル

サトノダイヤモンドのタオル。

サトノダイヤモンド

サトノダイヤモンドに一目惚れしたPOG本。

 

冷静沈着な坂上さんも、一目惚れってあるんですね(笑)。
なんだかちょっと安心しました。

 

この仕事で成功し、周囲に認めてもらえるように

先ほど野球部の話がありましたが、当時のチームメイトは今の坂上さんのお仕事を見てどのように思われているのでしょうか?

競馬YouTuber坂上明大

ちょっと困った表情を見せる坂上さん

 

「実は、友達にはあまり仕事の話をしていません。
やっぱり、まだまだ結果が出せていませんし、一旗揚げるではないですけど、しっかり仕事として成功してから、胸を張って伝えられたらと思います」

結果にこだわるところも、アスリート魂をひしひしと感じます。
ご両親はどのように言われていますか?

「東京にも出てきましたし、もちろん、どうして今こういうことを自分がやるのか、一通りの話はしています。
僕がやっていることのすべてを理解しているわけではないと思いますが、昔から起業したいということは言っていたので、特別驚いてはいなかったです」

今日一日お話を伺って、(本当に僭越ですが…)坂上さんの人柄を直に感じ、こんなに誠実な息子さんがいたら、どんな道を選んでも、ご両親はきっと信頼してくれるのではないかと思いました。

「いえいえ、恐縮です。
自分のなかでは野球にしろ、競馬にしろ、まだ何も花開いていないというか…。
なので、現状を褒められると複雑な気持ちになってしまいます(笑)。
どの分野でもまだ結果が出せていなくて、自分では自分を認められていないんです」

どこまでもストイックな坂上さん。
Pacalla編集部もこれから応援させていただきたい、という気持ちでいっぱいになりました。

 

坂上明大セレクト おすすめ競馬書籍

最後に、坂上さんのお部屋にある本の中からお気に入りベスト3をお伺いしました。
それでは3位から順にご紹介!

 

【第3位】配合パズルでアタリはわかる かもしれない… 2014(くりがしら)

配合パズルでアタリはわかる かもしれない2014


「この表紙イラストを見て、すごく感動したんです。

これ(フィジーのスタミナの部分を指さして)を見て初めて、血統そのものにはあまり意味はなくて、血統が伝える特徴に意味があるんだなってことに気づくことができました。
表紙でビビッときた一冊です」

 

【第2位】新版・競馬の血統学 サラブレッドの進化と限界(吉沢譲治)

競馬の血統学


「この本は、もう単純に面白い(笑)。

血統の面白さを知った一冊です。とにかくみんなに読んでほしい!」

 

【第1位】馬体は語る~最高に走るサラブレッドの見つけ方~(治郎丸敬之)

馬体は語る~最高に走るサラブレッドの見つけ方~


「血統については勉強をすれば誰が語ってもいいと思うんですが、馬体については馬をそばで見ることができる、関係者が語るものが圧倒的だと思うんです。

予想をするときに、(トラックマン時代など)自分のバックボーンが生きるのは、馬体や調教についてだと考えているので、馬体については今も勉強しています。
この本は、馬体について非常にわかりやすく説明されており、お気に入りの本です」

坂上さん、長時間の取材にお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

 

今日は競馬オタクなお部屋もさることながら、志ある若者の興味深いお話をたくさん聞くことができました。

坂上明大さんのYouTubeチャンネル『競馬のオタク』。
みなさんも是非注目してみてくださいね!

競馬オタク

    記事をシェアする

    pagetop