【第2回】競馬のオタク訪問‼ ~貴重な競馬資料があふれるお部屋~

2018/06/20

カテゴリ:人のはなし / Pacallaオリジナル

こんにちは、Pacalla編集部です。
お待たせいたしました! 競馬のオタク訪問企画、第2弾の公開です。

さて、今回は埼玉県にお住まいの伏見まりさんのオタクにお伺いさせていただきました。
はたして、第2回のオタク訪問では、どんな方に出会えるのでしょうか…?!

 

《住人プロフィール》

【お名前】伏見まりさん
【ご職業】イラストレーター
【競馬歴】20年以上
【好きな競走馬】ダイナナホウシュウ、トロットサンダー、ホクトベガ、ウオッカ、スケルツォ、ターファイトクラブの出資馬たちetc…

 

壁一面の競馬書籍とご対面

埼玉の東部に車を走らせるPacalla編集部…。
目的の住所に到着すると、ちょうどご自宅の前で、今回の“オタク”伏見さんが出迎えてくれました。

今日はよろしくお願いします!…と、ご挨拶もそこそこに、さっそく、ご自身のお部屋に案内いただきます。

すると…

壁一面の競馬書籍が!!

壁一面の競馬書籍

部屋の壁面はほぼ本棚になっている書斎のようなお部屋

競馬書籍

古そうな書籍。丁寧にカバーがかけられている

こ、これはすごい量ですね…!
すべて競馬の書籍なんでしょうか。

「競馬以外の本もありますが、この辺(上図)の本棚はほぼ競馬関連の書籍です。
ネットオークションを使ったり、神保町の古本屋をめぐったりして集めています。
たまにブックオフなどでお宝発見!なんてこともありますよ

と伏見さん。

古本屋といえば神保町といいますが、競馬の書籍も豊富なんですね。

「以前は競馬を含むスポーツ専門の古本屋が神保町にあったんです。
でも、そこが閉店してしまってからは、なかなか昔の本を探すのが難しくなっています

(このあたりから、同行していたPacalla編集長の目の輝きが止まらなくなる)

 

昔の競馬雑誌や海外のレーシングプログラム

競馬書籍のなかでも、どういった本を中心に集めていらっしゃるんでしょうか。

「そうですね、いろいろありますが…。
昔の競馬雑誌や海外のレーシングプログラム、古いものだと大正時代のセリ台帳なんかもありますよ。
古い書籍は特に好きで、こういうものを眺めながらこの部屋でお酒を飲むのが至福のひとときなんです(笑)」

そういって、伏見さんがまず見せてくれたのは『馬の世界』と『馬の友』という競馬雑誌。
Pacalla編集部の調べでは『馬の世界』は明治時代、『馬の友』は大正時代に創刊された雑誌で、競馬のニュースや観戦記、結果などが掲載されていました。
現代の競馬雑誌のように予想記事がないのは、月刊でしか発行できなかったからと言われています。

馬の友

雑誌『馬の友』

馬の世界

雑誌『馬の世界』

続いて拝見したのは、各国のレーシングプログラム。
国によってデザインがまったく違うのがおもしろいですね。
特に、イギリス王室が主催する『ロイヤルアスコット開催』のプログラムは気品があふれるデザインのなかにもモダンな雰囲気があり、とってもすてき。

各国のレーシングプログラム

各国のレーシングプログラム

アスコット開催のプログラム(表紙)

ロイヤルアスコット開催のプログラム(表紙)

アスコット開催のプログラム(本文)

ロイヤルアスコット開催のプログラム(本文)

そして、そして…。
これは本当に貴重なんじゃないでしょうか。
大正時代のセリ台帳が登場!
こういうものを読み解いていくのも、競馬の一味違った楽しみ方でいいですね。

大正時代のセリ台帳

大正時代のセリ台帳

大正時代のセリ台帳

セリ台帳の中身(栗毛が当時300円で売られている)

 

Pacalla編集部ドンピシャ! 馬産にまつわる書籍

歴史ある資料のお話を伺っていると、背後から「わ~~!これ欲しかったやつ!」「これは貴重だなぁ」…と編集長の大きな独り言が聞こえてきました。
生産牧場を応援しているPacallaとしては見逃せない、馬産の書籍を発見したようです!

「そんなに喜んでもらえるとは(笑)。
集めてきて良かったです」

と伏見さん。

貴重な本は、日焼けを防ぐため、ご自身で薄紙のカバーをつけて保管しているそうですが、今回は撮影のため特別にカバーをとっていただきました!

「最近は傷み防止のため、もはやカーテンを閉めっぱなしにしているので(カバーは)取っちゃっても大丈夫です(笑)」

Pacalla編集長

貴重な資料に興奮冷めやらぬ編集長「すごい」を連発…!

書籍『名馬の生産』

エイプラム・S・ヒューイット著『名馬の生産』

書籍『馬産の理論と実践』

ブルヒャルト・フォン・エッチンゲン著『馬産の理論と実践』

Pacalla編集長が欲しがっていたのはエイプラム・S・ヒューイット著の『名馬の生産』という書籍。
27人の名生産者に焦点を当て、それぞれの生産手法や生産馬について書かれています。
伏見さんによると、古本が出回ってもすぐに買い手がついてしまうのだそう。

続いて、編集長が見つけてきたのは、日本中央競馬会から出版されていた『サラブレッド種牡馬銘鑑』。
1970年から1989年までの名種牡馬が収録されています。
同じサラブレッドではあるものの、馬体の印象などは現在のサラブレッドと大きく違いました。

サラブレッド種牡馬銘鑑

1巻~10巻までコンプリート!

012

今のサラブレッドの馬体との違いを見るのが面白い。ガーサントを発見!

 

古本購入ならではの偶然の出会いも

「そうそう、書籍だけでなく昔の馬券も集めているんですよ。
昭和16年って書かれているから戦前の馬券ですね」

見せていただくと、さまざまな色で作られた現在とは全くデザインの違う馬券が。
大きさも今の2倍以上ありました。
レースや場所によってデザインが違うようです。

戦前の馬券

昭和初期(戦前)のさまざまな馬券

「あ、これは古本を買ったら中に挟まっていた馬券です。
気になって調べたら、テンポイントの有馬記念の馬券でした。
単勝で、しかも勝っていてびっくり(笑)」

そんなことあるんですか!映画みたいな展開!
古本購入ならではの偶然の出会いですね。

有馬記念の馬券(テンポイントの単勝)

有馬記念の馬券(テンポイントの単勝)

 

圧巻!ペグシルで描く馬のイラスト

ところで、伏見さんのTwitterアカウントに描かれている馬のイラスト(下図)がすごくかわいいなと思っているんですけど、あれはご自身で描かれているんですか?

「はい、そうです。
イラストの仕事をしていまして、展示会も開催したりしています」

伏見まりさんTwitterアカウント

伏見さんのツイッターアカウント

イラストレーター伏見真理 色鉛筆作品

伏見さんのカラーイラスト作品(色鉛筆)

書籍だけでもかなりインパクトのあるお部屋ですが、ご自身のイラストもとってもすてきですね。
ちなみに、こちらのモノクロの作品は…?

「競馬場にあるマークシート用の鉛筆があるじゃないですか。
ペグシルっていうんですけど、競馬場に行くたびに溜まっていくので、それを利用できないかなと思って描いた作品なんです」

イラストレーター伏見まり ペグシル作品

ペグシルのみで描かれたイラスト

 

馬のオーナーさんや生産牧場との交流

次から次へと貴重な資料が出てきますが、書籍類の他にお気に入りのものってありますか?

「うーん。とっても悩ましいですが、このスケルツォのゼッケンでしょうか。
ずっとパドックで横断幕を張って応援していたら、オーナーさんがプレゼントしてくださって、とてもうれしかったんです」

スケルツォのゼッケン(1998年ガーネットS・GⅢ出走時のもの)

スケルツォのゼッケン(1998年ガーネットS・GⅢ出走時のもの)

それは宝物になっちゃいますね!
オーナーの方や生産者の方との交流があると、ますますその馬の応援をしたくなりますよね。

「そうですね。
一口馬主をやっているので、生産牧場さんとも交流があります。
ローマンエンパイアなどを生産した中島牧場さんにお世話になることが多くて、今はカッパツハッチに夢中です!(4月28日 新潟・ゆきつばき賞を勝ちました!!)
社長さんが本当に豪快な良い人で、募集馬検討会の後の飲み会では一緒に盛り上がっています」

『牧場とファンをつなぐ』をテーマに掲げているPacalla編集部としては、そういうエピソードを耳にすると本当にうれしくなります。
ぜひ、これからも牧場との交流を深めていってくださいね!

今回も、たくさんの貴重な資料とイラストが彩るすてきなオタクにお邪魔することができました。
まるで競馬図書館のようなお部屋…、何時間でも入り浸ってしまいそうです。

伏見さん、本当にありがとうございました!

 


 

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