Pacallaを振り返って

2018/05/26

カテゴリ:Pacallaオリジナル

こんにちは。Pacalla編集長の岩倉です。

皆様、本日5月26日は何の日かご存知ですか?

 

そう!Pacalla記念日でございます!!
(ちょうど1年前の5月26日にPacallaが公開されました。)

 

公開時は、どれだけ続けられるかもわからない状態からスタートしましたので、
現在もPacallaを継続できていることが大変嬉しく、またPacallaに関わるすべての皆様に心より感謝しております。

特に日頃応援してくださっているユーザーの皆様、
記事を寄稿していただいているライターの皆様、
牧場サイトとして参加していただいている牧場の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございます。

今回の記事は私の個人的な振り返りになってしまいますが、
1年という区切りでもありましたので、書かせていただきました。
もし良かったらご一読いただけますと幸いです。

 

 

Pacallaができるまで

振り返ってみるとこのサービスの構想自体は10年以上前まで遡ります。
(始めるまで時間掛かっちゃったな~)

私は埼玉出身なのですが、中学生の頃から競馬が好きで、北海道の静内農業高校という馬の生産をしている学校に進学しました。当時の私はだいぶ落ちこぼれでしたので、高校卒業後は地元の埼玉に戻り、馬とは関係のない仕事に就きました。

ただ、一般の仕事をしていながらも馬産地の話やニュースはよく耳にしておりました。
『馬が売れない』『牧場の経営が』等、あまり嬉しくないニュースが2000年代は多かったと思います。
その当時からぼんやりとではありますが、『なにか生産者の為になるサービスを創りたいなぁ』と考えるようになりました。

そのぼんやりとした構想が具体的な目標に変わったのは6年前。
久しぶりに北海道に行き、同級生と飲んだ際に、その彼がとても辛そうにしていたのをはっきりと覚えています。(この話をすると、本人は当時から楽しくやっていたと言いますが私にはそう見えてしまったのです(笑))

同級生の彼は高校生の時から真面目で実直な人間だったので、その様子が私にはとても衝撃的で、そこまで牧場の景気は悪いのか。何か自分にもできることはないかと強く思いました。
そこから数年が経ってしまったのですが、3年前の5月、本格的に動き始めました。

牧場のためになるサービスは何なのか、牧場のニーズは何なのか。リサーチ、制作を繰り返し、
試行錯誤をした2年間・・・今思えばこの2年間は無駄ではなく、良い醸成期間だったと思います。

牧場にとっての直接的なニーズは『馬が売れること』です。
しかし、継続的に馬を買ってもらうためには『競馬文化の底上げ』『ファンを増やしていく』ことをしていかなければ一過性のものになってしまうので、まずは競馬というスポーツを好きになってもらうことが『馬が売れること』に繋がるのではないかという結論に至りました。

競馬を好きになってもらう一つの案として、Pacallaでは『ファンと牧場をつなぐ』というテーマを掲げています。

 

Pacallaについてからの引用

“Pacallaを通じて牧場の存在を知ってもらう(つなぐ)
Pacallaを通じて知らなかった情報を知ってもらう(つなぐ)
という意図もありますが、Pacallaとして一番繋ぎたいのは、
リアルな世界で『本当の知り合い』としてファンと牧場がつながってほしいと考えています。

本当の知り合いになることにより、
ホースマンの世界を少しでも体感してもらいたい
各牧場のファンになってもらいたい

そして競馬をもっと好きになってほしい

そういった思いでこのサービスをつくりました。”

 

Pacallaはホースマンの世界を体感してもらいたいと心から思っております。
そして、体感してもらった結果、一人でも多くの牧場ファン、競馬ファンが増えてくれれば私たちPacallaの存在意義があるのではないかと考えております。

ですので、イベントなどには是非参加していただけると非常にありがたいです!
よろしくお願いいたします(笑)
(特に牧場の人と遊びに行こう!もくしでつなぐプロジェクト

 

 

この3年間で感じたこと。

この3年間は使える時間を全て競馬に注ぎ込んできたという自負があるのですが、
その中で思ったこと、感じたことを書いてみます。
(あくまでも私の個人的な感想です。)

 

馬を扱うという仕事

実際にこの数年、牧場の方達と触れ合ってみて、皆さん本当に『馬に対して真摯に向き合っている』という印象を持っております。

確かによく考えたら『馬を速く走らせる』という狭い枠の中でしのぎを削っているので、速く走らせるための工夫を人一倍しなければ勝てません。相馬眼、血統、土地改良、牧草、飼料、生産頭数、性格に合わせた馴致等など、(育成も入るともっとですね。)その工夫をどうしていくかを考える上で、最低限まずは馬に真摯に向き合わなければいけないのだなと勝手に分析しています。

この皆が真摯に向き合った中で勝ち負けが発生する仕事。
これはもうプロアスリートと一緒じゃないかと思っています。

その苦労が分かるからこそ、馬が勝った時は関係者同士称えるのでしょうね。

よくお金を稼いだら牧場を経営するの?と冗談で言われるのですが、
私は多少のお金があってもたぶんできないと思っています。
そもそも牧場という商売自体がリスクが高すぎるというのもあるのですが、
それ以前に優秀な馬産家を雇える自信がないor育てるまでに時間が掛かりすぎるのが理由です。

それくらい馬を扱うという仕事は意識と技術が必要だと感じております。

なので、もしやるならかなりお金に余裕があればですね(笑)
(無理ですね・・・(笑))

 

競馬はチーム戦

皆様ご存知の通り、競馬では1頭の馬に対する関係者が非常に多いです。

上記のようにレースに勝つためにはいろんな人の努力が実り、はじめて1勝ができます。
このサイクルの中の誰かが勝手なことをしてしまった場合、勝てる馬も勝てなくなってしまいます。
もちろん皆さん勝つためにやっていますが、その馬に合った育成や騎乗など、
意思が一貫されたプロフェッショナルなチームが強くなるのは必然だと思いました。

そのチーム戦が、実は生産牧場から始まっていることもこの3年間で知ることができました。
チーム皆の努力や想いが馬に乗り移り、レースで走っていると考えると、G1、重賞という舞台が本当に眩しく感じられるようになりました。

 

馬主について

馬主の経験はないですが、この3年の間に生産者と一緒に陣営として重賞レースに同行させていただきました。これは本当に貴重な体験で、馬主を一度始めたらやみつきになる理由が分かった気がします。

~重賞を勝ったときの私の記憶~
4コーナーから直線に入った時から記憶が飛んでしまい、残り100mからスローモーションでゴールという感じでした。(アドレナリンが出過ぎちゃったんでしょうか。本当に覚えてないんですよね(笑))

これらは言葉では伝えきれないと分かっておりますが、例えるなら部活でサッカーをしていた時の凄く集中している試合、ゴールを決めるワンプレーの時のようなゾーン?!に入っているような感覚でした。(分かりづらくてすみません。)

皆様にも是非体感してもらいたいと思っております。
Pacallaを通じて牧場の人と知り合いになってみてください。体感できると思います。

あと、この経験を踏まえ馬主というのは非常に素晴らしいなと実感しました。

私も中学までサッカーをしていたのですが、仮に今からプロになろうと本気で思っても、その可能性は限りなくゼロに近いでしょう。どのスポーツでもそうだと思うのですが、スポーツ選手や関係者になるには長い年月をかけてその能力を磨き上げなければなりません。元々の素質やセンスも問われるでしょうし、確率的にはとても難しいと思います。

馬主はある一定の条件さえ満たせばそのアスリートの経験ができるんだと思いました。

もちろんチーム作りをする必要はありますが、ここまでライトにアスリート感覚を経験できるスポーツが他にはないのではないかと思っています。(もちろん球団とか買えば別ですけど、金額的にみても手を出しやすい領域なのではないか思います。)

※私は馬主でもアスリートではないのであくまでも個人的な想像になってしまいますが、本当にそう感じております。

 

 

馬はもちろん、『人』をみてほしい

最後になりますが、Pacallaとしては馬だけでなく、牧場もみていただきたいと思っています。
競馬は色々な楽しみ方があり、皆様それぞれ独自の楽しみ方があるかと思いますが、
そこに+αで牧場を応援していただけますと幸いです。

牧場にはその魅力があることをこの3年間で確信しており、皆様にもみていただき、今まで以上に競馬を好きになってもらえたら本当に嬉しいです。

また、今回の記事で書かせていただいた通り、アスリートとして馬を育てたいと思った方は、
本当に楽しい仕事になると思います。是非牧場で働いてみてください。

お金のある方は、是非馬主になってみてください。
外からみてた競馬と違う世界がみれると思います。

Pacallaではこれからもいろいろな企画を通じて、ホースマンの世界を伝えていきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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