真っ黒なのに「青毛」!?
2017/05/26
カテゴリ:馬のはなし / 色々なはなし / Pacallaオリジナル
みなさまこんにちは。Pacalla編集部のすもーる青木です。
競馬ファンのみなさん、きっとそれぞれ好きな馬っていっぱいいると思います。
僕も挙げたらキリがないのですが、最近読んだ「世界一の馬を作る」(前田幸治 (著) )の影響ですっかりキズナのファンになりました。
気になる馬はすぐにwikipediaで調べて、すっかり知り尽くしたかのようなにわかファンになってしまうのですが、、
そこに書かれてるキズナの毛色が僕の興味を引きました。
青鹿毛…
…
もちろん毛色の1つとして認識はありましたが、改めて見た時に疑問に思ったんです。
青鹿毛のどこが青いんじゃい! と。
早速Google先生にお尋ねしたところ、wikipediaにたどり着きました。wikipediaによると、
青鹿毛(あおかげ)は、馬の毛色のひとつ。全身殆ど黒色で、眼や鼻など部分的に褐色が認められる毛色のことである。黒鹿毛や青毛との区別は比較的難しく、これらを区別しない言語も多い。
引用元:wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E9%B9%BF%E6%AF%9B
ここにも書かれているとおり、どうやら相当判別は難しいらしいです。(だったら区別しなくていいじゃんとも思いますが…)
そんな疑問から、本日は馬の毛、毛色について調べて分かったことを記事にしてみました。
青という文字
まず、青鹿毛というもうどっからどう見ても青くないのに「青」が入っている名称がどうもしっくりこなかったのですが、考えてみたら、
- 「青魚」→他の魚は「赤身魚」「白身魚」なのに、この種類だけ「青」。ただし背が青く光ってるという説明を見て確かに青光りしてるので分からなくもない。
- 「青信号」→全然青くない。
もう微妙なものには「青」を使うというのは日本の文化なのかもしれません。 さてさて前置きが長くなりましたが、そんなわけで本日は毛色の分類と代表馬、 そして「青毛」「青鹿毛」の特徴・見分け方にフィーチャーして勝手に纏めてみました。
- 毛色の種類
- 各毛色の説明と代表馬
- 毛色による競走馬成績の傾向
毛色の種類
JRAによると、
サラブレッドの毛色は、日本軽種馬登録協会で認められているものが全部で8種類である。 競走馬もこれにあわせて分類されます。
出典元:サラブレッド講座 JRA http://www.jra.go.jp/kouza/thoroughbred/color/ とあります。
- 鹿毛
- 黒鹿毛
- 青鹿毛
- 栗毛
- 栃栗毛
- 芦毛
- 青毛
- 白毛
の8種類です。あんまり数も多くないので、すぐ覚えられますね。
良く競馬をご覧になられている方にはもう馴染み深い名称ではないでしょうか。 僕個人としては栗毛が好きですね。これはサイレンススズカの影響が大きいです。
そしてこの8種類のなかで、一際異彩を放っている(と思う)のがやはり「青毛」でしょう。
感じだけ見たらちょっとグロテスクな印象を受けますが、ネットで青毛を検索してももちろん青い毛の馬は出てきません。
一体「青毛」「青鹿毛」というのはどういう分類なのか。 それぞれの説明を探しました。これで謎が解けるかもしれません。
各毛色の説明と代表馬
各毛色の説明と代表馬を1頭づつ挙げて行きます。 (代表馬は獲得賞金の一番多い馬にします。)
鹿毛
被毛は明るい赤褐色から暗い赤褐色まであるが長毛と四肢の下部は黒色である。 栗毛との違いは長毛と四肢の下部の色で栗毛は黒くならない。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w97.html
鹿毛の代表馬:ディープインパクト
やはり各毛色の獲得賞金No1は超メジャーホースですね。
まとめると、
体全体→赤褐色
タテガミとしっぽ→黒
四肢下部→黒
分かりやすいです。
派手さは無いけど渋くてかっこいい感じですね。
黒鹿毛
被毛の色合いが黒味がかった赤褐色で、黒味の程度により相当黒く見えるものまであるが、眼の周辺、腋、ひばら、下腹及び内股は褐色で長毛と四肢の下部の色は被毛の色の濃淡にかかわらず黒色である。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w104.html
黒鹿毛の代表馬:ブエナビスタ
まとめると、
体全体→赤褐色+黒っぽい
タテガミとしっぽ→黒
四肢下部→黒
これも鹿毛を少し黒っぽくした、と考えると分かりやすいです。
黒鹿毛というネーミングも頷けます。
鹿毛が竹野内豊なら、黒鹿毛は豊川悦司といったところでしょう。
青鹿毛
さあ本題の1つです。
全身ほとんど黒色で眼及び鼻の周辺、腋、ひばら等がわずかに褐色である。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w92.html
青鹿毛の代表馬:フェノーメノ
まとめると、 「鹿毛」を黒っぽくした「黒鹿毛」のほとんど黒になっちゃったのが「青鹿毛」で目とか鼻とか体のほんの一部が褐色。
この一文だけ見るとよく分からんのですが、 その他の特徴として、
タテガミとしっぽ→黒
四肢下部→黒
も共通のはずなので、もしかしたらこれで見分けがつくかもしれません。
引き続き他の毛色も見ていきましょう。
栗毛
被毛は黄褐色で、長毛は被毛より濃いものから淡く白色に近いものまである。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w103.html
栗毛の代表馬:テイエムオペラオー
まとめると、
体全体→黄褐色(黄色っぽい茶色)
タテガミとしっぽ→濃い目の茶色からブロンドっぽい感じ
日に焼けた金髪のサーファーを見ると栗毛を思い出しそうです。
栃栗毛
被毛は黒味がかった黄褐色から黒味の非常に濃いものまであるが黒色にはならない。長毛は被毛より濃いものから、白色に近いものまである。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w118.html
栃栗毛の代表馬:サクラローレル
まとめると、
栗毛のさらに色が暗いもの。
日差しの強い国のサーファーですね。
芦毛
原毛色は栗色、鹿毛、青毛等であるが、被毛全体に白色毛が混生し、年齢が進むにつれて白色の度合いが強くなり純白になる。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w94.html
芦毛の代表馬:ゴールドシップ
まとめると、
元の毛色は色々だけど、白い毛が混じってることがある。
産まれてから時間が経過して芦毛と分かることがある。
オヤジの毛髪は芦毛ということです。
青毛
さあもう一方の気になる毛色です。
被毛、長毛共に黒色である。軽種馬には比較的少ない。この毛色は季節により、毛の先が褐色となり黒鹿毛や青鹿毛のように見えることがある。眼の周辺、鼻の周辺をよく観察して判断しなければならない。
出典:競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w93.html
青毛の代表馬:ヴィルシーナ
まとめると、、、、
「よく観察して判断しなければならない」。。。
やはりプロにしか判断が不可能なんだと思います。
今度牧場スタッフの方に聞いてみて、分かりやすい判別の方法などあればみなさんに紹介したいと思います。
白毛
最後にサラブレッドではめずらしい白毛。
この毛色の発現はサラブレッドでは十分解明されていない。この毛色の産駒は白色またはほとんど白色で生まれるが、眼には色素があり、ピンク色の皮膚の一部に有色の斑点があることから、いわゆるアルビノではない。
出典 競馬用語辞典 JRA http://jra.jp/kouza/yougo/w112.html
白毛の代表馬:ミドリマキバオー
非常に珍しい毛色で、現役の競走馬登録数は3。
毛色の見分け方
各毛色の特徴を見てきましたが、途中にも書いたように特に「青毛」の見分け方が難しいようです。
そして調べてる途中で毛色の特徴は正直どうでもよくなって、検索する馬の馬体に夢中でした。。
今まで栗毛が綺麗だと思ってましたが、今回青毛の馬の写真を見まくりまして、 日に映えて黒光りする馬体がもうかっこよくてかっこよくて。。
すっかり青毛ファンになってしまいました。
今回毛色を調査して分かったことは、 こまかいことよりやっぱり馬はかっこいいってことです。
青毛が判別出来るようになったら競馬ファンとして1つのステータスですね。