牛界のサンデーサイレンス

2017/07/13

カテゴリ:色々なはなし / Pacallaオリジナル

みなさんこんにちは、編集部のすもーる青木です。

本格的に暑くなってきて早速夏バテ気味で、
スタミナを付けるためにも、焼肉が食べたい気分です。。

焼肉のメインといえば、牛肉!ビーフ! の話です。

先日北海道を訪れた際に、とある飲食店でたまたまお聞きしたのですが、
牛肉界のサンデーサイレンスがいるという目から鱗な話でしたので早速記事にしてみました!

 

黒毛和牛の種牛 

みなさん、焼肉好きですか?
 

私、お肉が大好物なのですが、
日本が世界に誇る「黒毛和牛」、
黒毛和牛は、和牛の「黒毛和種」という種の通称です。

日本にもブランド牛は数多くありますが、一般的に、
黒毛和牛 = 最高 みたいなイメージが定着してると思います。
色々な飲食店で、黒毛和牛の看板を見かけることが多い時期もありました。

 

さて、この黒毛和牛にも、種牡馬ならぬ種牛というのが存在するそうです。

競馬はブラッド・スポーツと良く言われますが、
食肉の牛にも、優秀な遺伝子・血統の概念が当然のようにあるそうです。
※私知らなかったのですが、意外と周知の事実だったりするのかもしれません。

 

 

その名は “霜降り紋次郎”

 
その種牛界にあって、燦然たる功績を残す牛、”霜降り紋次郎”。

紋次郎 というのが正式名称で、”霜降り”は通り名というか代名詞らしいです。
種牛界では、漢字で和名の名前が多いみたいですね。

この紋次郎、種牛として大変人気が高いらしく、
これまでに残した子どもの数は10万以上とも言われているそうです。

日本競馬界で例えるなら、大種牡馬サンデーサイレンスといったところでしょうか。

10万の子どもとなると、ちょっと話を盛ってるんじゃないかと思いがちですが、
そんなことはないようです。

というのも、肉用牛の交配においては、人工授精が認められています。
種牛の精子は冷凍保存されるのです。紋次郎が亡くなったのは既に20年以上前。

それでも現在も紋次郎の種は生きているのです。

 

競走馬の世界では国際的に自然交配のルールがありますので、
牛の業界でも勝手に自然交配してるのだろうと思ってましたが、そうではなく、
牛の畜産では人工授精が一般的だそうです。
自然交配は一切やっていないというお話もお聞きしました。

自然交配は一切やっていない!

つまり紋次郎や優秀な種牛達は、雌牛と交わることなく、ひたすらに冷凍される種を生産し続けたのです。
同じ男として同情を禁じえません。。

※時代によって変わると思うので、一切なかったかは分かりませんが。

 

少し話は変わりまして、競走馬の人工授精についてですが、
恐らく今後もあり得ないと思いますが、たびたび人工授精は議論になっているようです。
競走馬の生産で人工授精がOKになったらどうなるんでしょう。
現役時代から種牡馬として期待されながらも、レース中に事故、種付け中の事故によって亡くなってしまう馬もいます。
そういった惜しまれた種牡馬、あるいは昔の大種牡馬の種が現在の名牝についたら、、

歴代の名馬がレースをしたら、、と同じで、
きっとそういう起こり得ないことを考えるのも競馬のロマンかもしれません。

 

ちなみに種牛の精子はストロー状のものに入っているもので、
1本数千円〜ほどだそうです。

受胎率や、子どもの体の大きくなりやすさ、食肉としての価値など、
色々な観点で種牛の価値が決まっていくそうです。

種牛にも種牡馬のスタリオンブックのように、
血統や、価格が書いてある一覧のようなものがネットで見れました。

 

競走馬、黒毛和牛、同じ産業動物でも知らないことっていっぱいあるんだなぁと思いながら、
食べログで焼肉店探しに勤みます。
実は既に紋次郎の血統の黒毛和牛と出会っている可能性もあるのかもしれません。それもロマン。

 

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