ギリシア神話に出てくるのはどっち? 知られざるユニコーンとペガサスの世界

2022/01/21

カテゴリ:色々なはなし / Pacallaオリジナル

 

こんにちはPacalla編集部のやりゆきこです。皆さんは「伝説の馬」といったら、どんな馬を思い浮かべますか? ディープインパクトのような強い競走馬でしょうか。それとも三国志に登場した赤兎馬でしょうか。今回お届けするのは伝説の馬の中でも、恐らく誰も見たことがないであろう…「ユニコーンとペガサス」についてです。現在、「テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス」を開催している馬の博物館を取材しました!

 

▲馬の博物館・学芸員の門脇愛さん。今回のテーマ展にあたり、ものすごい量の調査をされていました…!

 

ユニコーンとペガサスってどう違うの?!

 

― 今日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。さっそくですが、まずは基本から! ということでユニコーンとペガサスの違いについて教えてください!

 

門脇:今日はよろしくお願いします。まず、わかりやすいペガサスからお話しすると、ペガサスは(顔も蹄も尻尾も)必ず馬の姿をしています。そこに翼が生えていて、飛ぶことができるんです。
またペガサスというのは、あくまでも「ギリシア神話」に登場する翼を持った馬です。

 

―なるほど、固有名詞みたいな感じなんですね!

 

門脇:はい、私たちが普段ペガサスと呼んでいる馬の中には、ギリシア神話に出てくるわけではない翼が生えた馬もいるんですよね。天馬や有翼馬と呼ばれたりします。ただ、今回はわかりやすいように、天馬や有翼馬も含め、ペガサスと呼ばせていただければと思います。

 

―承知しました!

 

門脇:一方でユニコーンは、漢字で書くと「一角獣」です。アイデンティティはあくまでも角。ペガサスと違って、体は必ずしも馬ではないんですよ。あごひげが生えていたり、蹄が2つに割れていたり、ライオンの尻尾だったりします。
それから、ペガサスのように空を飛ぶことはできません

 

―え! ユニコーンって馬じゃないんですか?! 奇蹄目じゃなくて偶蹄目なんだ…。

 

門脇:そうなんです。馬は奇蹄目なので蹄が2つに分かれていないのですが、ユニコーンは牛や羊のような偶蹄目の蹄で描かれることが多かったんです。キリンビールでおなじみの麒麟も偶蹄で一角なので、海外の研究ではユニコーンとされています。
しかし、最近のユニコーンは馬と同じ奇蹄目として描かれることが多くなっています。

 

―麒麟もユニコーン!? 序盤から知らないことばかりで驚きです。

 

ユニコーンとペガサス、どうちがうの?

▲ユニコーンとペガサスの比較(馬の博物館提供)

 

―ペガサスはギリシア神話に登場するということですが、ユニコーンも神話とかに出てくるんじゃないんですか?

 

門脇:そう思われがちなんですが、ギリシア神話にユニコーンは実は一度も出てこないんです。ペルシャ(今のイラン)にいた古代ギリシアの医師であり、歴史家でもあったクテシアスという人物が『インド誌』という書物に、インドにいる一角獣について記したのがユニコーンのはじまりです。

 

―ええええええ! ユニコーンってインドに実在したんですか?! でもサイとかイッカクとか、ある意味一角獣は実在しているし、ペガサスよりは実在しそうな感じがするかも…。

 

門脇:あ、いえ(笑)。実はこの人はインドに行ってすらいないんです。『インド誌』は人づてに聞いたウソがいっぱいなんですよ(笑)。

 

―『インド誌』、まさかのファンタジー?!

 

門脇:しかし、『インド誌』に書かれていたユニコーンについての記述は、アリストテレスなど後の時代の人々によって引用されたりすることで広まり、長い間信じられていました。

 

―『インド誌』をみんな信じてしまったんですね…!

 

 

ユニコーンの正体は実在する動物だった?

 

―ありがとうございます。おおまかなユニコーンとペガサスの違いが理解できました。ここからは、それぞれが生まれた背景や歴史などをちょっと深掘りしていきたいと思います!

 

門脇:わかりました。では、ユニコーンからお話ししていきますね。 先ほども触れたように、ユニコーンが最初に登場するのはクテシアスが書いた『インド誌』です。これによると、インドには馬くらいの大きさの野生のロバがおり、約66cmの角が生えているということでした。

 

―(ユニコーンって最初はロバ設定だったんだ…)

 

門脇:クテシアスはインドに行ったことがなかったため、これらの話はオリックスのような見た目の2本角の動物を真横から描いた絵や、インドサイなどの影響を受けたのではないかと思われます。
さらに、クテシアスはユニコーンの角から作った杯でお酒を飲むと、病気や毒から身を守ることができると言いました。『ハリー・ポッター』にも解毒剤としてユニコーンの角が出てきますよね。

 

▲インドサイ。確かに立派な一角獣だ。

▲オリックス。真横から見ると一角獣に見えなくもない…?

▲現在のイメージとは異なる、旧タイプ⁈のユニコーン(コンラート・ゲスナー『動物誌』(1551年)より)

 

―確かに、昔描かれたユニコーンの絵などを見ると、鹿っぽさ(オリックスはウシ科だが)がある気がします。病気を治したりできるなら、当時の人々はユニコーンの角が欲しかったでしょうね。

 

門脇:はい。実際に、ユニコーンの角といわれてイッカクの牙が売り買いされていました。乱獲によって数が減ったイッカクの角は、ユニコーンの角であるかどうかに関わらず、価値が高くなったそうです。

▲乱獲のせいで数が減ってしまったイッカク…(William Scoresby “An account of the Arctic regions with a history and description of the northern whale-fishery” 1820年、588ページより)

 

―ユニコーンの存在はいつまで信じられていたんですか?

 

門脇:ヨーロッパでは17世紀頃までですね…1664年にアタナシウス・キルヒャーが『地下世界』の中で「ユニコーンの角は海洋動物の牙だ」と指摘しました。この頃からユニコーンは実在しないということが徐々に知られるようになりました。『インド誌』が書かれたのが紀元前400年頃なので、2000年近く信じられていたことになります。

 

―2000年かぁ。なんだか逆に夢がある感じもしますね。今は調べる方法がたくさんあるから、架空の生物をずっと信じ続けるってなかなかできない気がします。

 

門脇:ただ、アジアに真実が伝わるのにはさらに時間がかかったので、オランダなどヨーロッパの商人は、日本や中国にイッカクの角を売りつけるようになるんです…。

 

―なんと…(泣)

 

狂暴で処女が好き…!? わたしたちが知らないユニコーンの素顔

 

―ちなみに、ユニコーンが登場する文献って『インド誌』だけなんでしょうか?

 

門脇:いえ、古代~中世ヨーロッパの書物に多く登場します。そのきっかけになったのは『七十人訳聖書(しちじゅうにんやくせいしょ)』ですね。

 

―聖書! なるほど。ユニコーンはギリシア神話じゃなくて聖書に登場するんですね。

 

門脇:紀元前3世紀~1世紀にかけて旧約聖書がヘブライ語からギリシア語に翻訳されたものが『七十人訳聖書』なのですが、“re’em”という「野牛」を意味する言葉が、誤って一角獣と訳されたために、ユニコーンはキリスト教の生き物と認識されるようになったんです。

また、ユニコーンはとても狂暴な生き物とされていましたが、乙女の膝の上では大人しくなるため、その隙をついて捕まえることができると語られてきました。このことからユニコーンは貞淑の象徴とされるようになります。

 有名なタペストリー《貴婦人と一角獣》を表したフランスの切手。今回のテーマ展ではさまざまな芸術家たちが描いた貴婦人と一角獣の作品を切手で見ることができる。(馬の博物館所蔵)

▲有名なタペストリー《貴婦人と一角獣》を表したフランスの切手。今回のテーマ展ではさまざまな芸術家たちが描いた貴婦人と一角獣の作品を切手で見ることができる。(馬の博物館所蔵)

 

門脇:さらには、角を一本だけ持っているユニコーンと「神のひとり子」であるイエス・キリストに共通点を見出して、「ユニコーン=イエス・キリスト」という例えがされるようになりました。「乙女の膝に飛び込む=聖母マリアの処女懐胎」、「ユニコーン狩り=キリストの磔刑」というふうにイメージが重ねられて、ユニコーンは中世のキリスト教と深く結びついていました。

 

―なんだか、『インド誌』からだいぶ大きな話になってきましたね…!

 

門脇:ちなみに純潔、獰猛=力強さといったイメージから、ユニコーンは紋章としても人気がありました。今回のテーマ展では、イギリスのコインを展示しています。

 

イギリスのコイン。スコットランドの紋章が描かれている。ユニコーンは蹄が割れていて、髭が生えており、尻尾はライオン。麒麟のように見えなくもない。(馬の博物館所蔵)▲イギリスのコイン。スコットランドの紋章が描かれている。ユニコーンは蹄が割れていて、髭が生えており、尻尾はライオン。麒麟のように見えなくもない。(馬の博物館所蔵)

 

―なるほど、こちらもかなりポジティブな解釈ですね…面白いです!!

 

 

ペガサスの神話…そこには当時の歴史的背景が

 

―さて、そろそろペガサスについても詳しく伺いたいと思います。まずギリシア神話のペガサスにまつわるお話を教えてください。

 

門脇:ギリシア神話に登場するペガサスは、海の神、そして馬の神であるポセイドンの子を身ごもった蛇髪の怪物メドゥーサがペルセウスによって首を斬られたときに、その切り口から生まれたとされています。

 

メドゥーサの首を持っているペルセウス像(バチカン美術館のペルセウス)▲メドゥーサの首を持っているペルセウス像(バチカン美術館のペルセウス)

 

門脇:その後、コリントの英雄ベレロフォンが、女神アテナが発明した黄金のくつわ(ハミ)をつけることで、ペガサスを手なずけることに成功し、怪物退治などの手柄をたてます。ですが、そこでベレロフォンはちょっと調子にのってしまうんですね。

 

―(え、せっかくいい話だと思ったのに…)

 

門脇:ベレロフォンは、自分も神に加わって当然だと思うようになり、ペガサスと一緒に天空に昇っていこうとするのですが、墜落死してしまいます。そして、ペガサスだけが空を駈け上って、ペガサス座になったというのがギリシア神話のお話です。

 

―メドゥーサの話は有名ですが、ペガサス座の話までは知らなかったです。ベレロフォン、残念です…。

 

門脇:「黄金のくつわ」の神話は、紀元前8世紀頃に騎馬用のくつわ(ハミ)がコリントで使われるようになり、それまでは二輪戦車(馬車)で戦闘していたところから、騎兵になったというのを反映していると考えられています。

 

▲ペガサスが表されたスタテール銀貨。紀元前5~4世紀頃にコリントで使われていた。(馬の博物館所蔵)▲ペガサスが表されたスタテール銀貨。紀元前5~4世紀頃にコリントで使われていた。(馬の博物館所蔵)

 

―なるほど! 神話だけど、その時代のできごとが反映されているんですね。

 

門脇:もともとペガサスのように複数の動物を組みあわせた空想上の合成獣、有翼獣の起源は西アジアにあるといわれています。翼が生えた馬がギリシアに持ち込まれたのも紀元前8世紀頃のようです。
さらに、ペガサスはギリシアだけでなくシルクロードに沿って東方へと伝わっていきました。

 

▲複数の動物を組み合わせた空想動物。スフィンクスもペガサスも合成獣に含まれる。(馬の博物館提供)▲複数の動物を組み合わせた空想動物。スフィンクスもペガサスも合成獣に含まれる。(馬の博物館提供)

 

―ユニコーンはヨーロッパで発展したものだけれど、ペガサスは世界中に広まっていったんですね。

 

門脇:そうですね。このテーマ展では古今東西のペガサスにまつわる資料を展示しています。

 

―ギリシアから見たシルクロードの向こう側…中国など東のペガサスについてはいかがでしょうか?

 

門脇:中国で8世紀頃に作られた『天馬文八稜鏡』という鏡の裏面には、翼が生えている馬と生えていない馬が交互に描かれており、すべての馬に角が生えています。さらに面白いのが、シルクロードを渡っていくにつれて、ペガサスの翼はだんだんと小さくなっているんです。

 

▲天馬文八稜鏡。確かにコリントのスタテール銀貨と比べるとかなり翼が小さい。(馬の博物館所蔵)▲天馬文八稜鏡。確かにコリントのスタテール銀貨と比べるとかなり翼が小さい。(馬の博物館所蔵)

 

―それは不思議ですね!翼が小さくても空はちゃんと飛べるんでしょうか(笑)

 

門脇:日本の聖徳太子が乗っていたとされる天馬は翼がないけれど、それでも空は飛べたようです。

 

―翼がない馬…って、それ普通のウマですよね?!

 

ペガサスはインスピレーションの源だった?

 

門脇:ちなみにユニコーンは角に解毒作用などがあると信じられていたと言いましたが、ペガサスは、飛び立つ際にできる蹄の跡から泉がわくそうです。

 

―泉…??

 

門脇:はい。ペガサスの蹄の跡からわいた泉の水を飲むとインスピレーションが生まれるといわれています。ギリシア神話に登場するミューズ(ムーサ)という芸術を司る女神たちは、この水を飲んだそうですよ。

 

―ミューズ、確かミュージアムの語源になった神様ですよね。ペガサスは芸術とも関係があったんですね。

 

門脇:フランスの画家ルドンは、自由な創造性や詩的インスピレーションと結び付けられて考えられていたペガサスに魅力を感じ、数々の作品にペガサスを登場させています。今回は《囚われのペガサス》という作品を展示しています。イチ押しの展示ですので、ぜひ多くの人に見ていただきたいです。

 

 

空前のユニコーンブームが到来?! 現在のユニコーンとペガサス

 

―今回は、Pacalla編集部でユニコーンとペガサスの企画が進行しているときに、馬の博物館でも「テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス」が開催されているという、奇跡的なタイミングだったのですが、どうしてこのような企画が行われることになったのでしょうか?

 

門脇:実は私が馬の博物館に就職して以降、友人から馬グッズを貰うことが増えたんです。でもそのアイテムのほとんどがユニコーンやペガサスだったという…(笑)。それで、いろいろと歴史をさかのぼっていくと、現在の「ゆめかわいい」イメージだけではなく「ちょいこわ(少し怖い)」な側面も見えてきて、これは面白い! 皆さんにも知ってもらえたら…と思いました。そんなところから始まった企画です。

 

―なるほど(笑)。確かに、ユニコーンやペガサスの雑貨やキャラクターは街中でもよく見かけます。

 

門脇:実際に2017年頃から「Unicorn」という単語のGoogle検索頻度が高まるなど、ここ数年世界中でユニコーンブームが起きているといわれています。日本でも2010年代の「ゆめかわいい」の流行とともにユニコーンとペガサスをモチーフにした商品が多くみられるようになりました。

 

―ユニコーンやペガサスが現在のようなかわいらしい表現をされるようになったのも、つい最近なんですか?

 

門脇:実は明るい色調で描かれるようになったのは、このブームよりもずいぶん前で、1940年のディズニー映画《ファンタジア》までさかのぼることができます。
近年では、特に虹色のユニコーンや、ユニコーンと虹を一緒に描いた表現が多くみられますよね。このことから、昔は女性(乙女)と一緒に描かれてきたユニコーンが、海外ではLGBTの象徴とされているようです。

 

▲虹色のユニコーンのぬいぐるみ。(馬の博物館所蔵)

▲虹色のユニコーンのぬいぐるみ。(馬の博物館提供)

 

―《ファンタジア》! 子どもの頃に見ていました。日本にも天馬という言葉があり、ペガサスは古くから知られていそうですが、ユニコーンが最初に表現されたのはいつ頃ですか?

 

門脇:麒麟は日本でも古くから表されてきましたし、江戸~明治時代の《博物館図譜》には西洋の書物の写しと思われるユニコーンが見られます。
模写などではなくオリジナルでユニコーンが表現された作品としては、東映動画制作のテレビアニメーション《狼少年ケン》の「ユニコーンはどこに」(1965年7月19日放映)というエピソードが最も古い例ではないかと考えています。
また、1974年に吉祥寺にオープンした近鉄百貨店がユニコーンを使った広告を展開したのも比較的古い例かと思います。

 

―最初はテレビアニメだったんですね! アニメといえば、手塚治虫先生の《ユニコ》が印象的なのですが…。

 

門脇:《ユニコ》の漫画連載は1976年からですね。サンリオの『リリカ』という雑誌に掲載されていました。サンリオは、この頃「ユニコーンはサンリオのシンボルです」と言っていたんですよ。当時のパンフレットも残っていて、今回展示しています。

 

―え!! サンリオにユニコーンのイメージはあまりありませんでした。

門脇:ちなみにこの頃…1970年代から、ユニコーンの角とペガサスの翼の両方を持つ馬のキャラクターがポピュラーカルチャーでよく見られるようになっています。ユニコも翼を持つ大きなユニコーンに変身しますし、《マイリトルポニー》にはアリコーンという角と翼を持つ馬の種族がいます。《美少女戦士セーラームーンSuperS》では角が生えたペガサスが登場します。

 

▲翼と角の両方を持つ馬(イメージ)

―《ユニコ》も見たことがあるし、《セーラームーン》も見ましたが、普通に受け入れてました…。《聖闘士星矢》はどうでしたっけ…?

 

門脇:《聖闘士星矢》はギリシア神話をモチーフにしている物語ですが、ユニコーン邪武というキャラクターが登場していますね。面白いなあと思ったのですが、今回の企画は「ゆめかわ」なので入れられなかったのです(笑)。

 

―なぜユニコーンがギリシア神話の動物といわれるようになったんでしょう?

 

門脇:理由はいくつかありそうですが、「いっかくじゅう座」という星座の存在が影響しているかもしれません。多くの星座はギリシア神話を元にしているため、一角獣であるユニコーンも神話に登場しそうな感じがします。でも、いっかくじゅう座は17世紀にできた比較的新しい星座なんです。

 

―今のユニコーンは「幸せの象徴」とされていたり、従来の獰猛な設定から遠いイメージの虹色やピンク、紫といったカラーのかわいらしいキャラクターデザインになっていたりしますね。

 

門脇:そうですね。特にユニコーンと虹は、もはや「セット」のような扱いになってきています。また、昔は女性(乙女)と一緒に描かれてきたユニコーンが、現在は虹色のイメージから海外ではLGBTの象徴とされていることも非常に興味深いです。

 

―ユニコーンって、いろいろと誤解されたり、イメージが大幅に変遷したりと波乱万丈な歴史をたどってきたんですね。ペガサスについてはどうですか?

 

門脇:ペガサスは最初から神話として浸透していたからか、イメージがあまりぶれていません。
ユニコーンは実在すると考えられており、さらにキリスト教の象徴体系に取り込まれたため、科学や宗教の歴史に翻弄されてきました。姿かたちやその意味するところを変えながらも現在でも表現され続けているのは、それだけユニコーンに夢や魅力がたくさん詰まっているからだと思います。

 

門脇さん、今日は面白いお話をたくさん聞かせていただいて、本当にありがとうございました!

 

「テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス」を見に行こう!

 

テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス

 

いやはや、ユニコーンとペガサスにこんな歴史があったとは…。門脇さんのお話を聞いて、もっとユニコーンやペガサスについて知りたくなった方もいるのでは…?!

現在、馬の博物館で開催されている「テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス」では、記事内では写真を載せられなかった芸術作品や歴史資料を実際に見ることができます。

また、門脇さんによれば、現代のユニコーンについては、まだはっきりしないことも多く、ぜひ皆さん自身で展示を見ながらいろいろ考えてみてくださいとのこと。あなたの考察が現代のユニコーン研究の鍵になるかもしれませんよ!

 ≫「テーマ展:ゆめかわ?ちょいこわ?ユニコーンとペガサス」の詳細は馬の博物館のホームページをご覧ください。

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