【サマーセール2019】望田潤の「血統第一」
2019/07/29
カテゴリ:馬のはなし / Pacallaオリジナル
みなさんこんにちは。Pacalla編集部です。
8月19日(月)〜8月22日(木)に新ひだか町(北海道市場)にてサマーセールが開催されます。
毎年恒例となって参りましたが、今回も血統評論家としてご活躍されてる望田潤氏にPacalla参加牧場上場馬の中で血統的に気になる馬を選んでいただきました!
血脈、血統という領域の第一人者が見る馬の選び方。
是非ご参考にしていただければと思います。
望田氏Pickup馬
No.12 アーベントロート18(牡)
数々の名馬を生んだダート黄金配合
母アーベントロートはJRA2勝で、新潟記念のユメノシルシとは3/4同血の間柄になります。フジキセキとDeputy Ministerの組み合わせはカネヒキリ(フジキセキ×Deputy Minister)、ミラクルレジェンド(フジキセキ×Awesome Again)、サウンドトゥルー(フレンチデピュティ×フジキセキ)などが出たダート黄金配合。本馬のようにクロフネ×フジキセキの場合も例にもれず、ホワイトフーガ(JBCレディースクラシック他)やトウショウカズン(JRA6勝,根岸S2着)などダートで大成功しています。
<アーベントロード18>
<ホワイトフーガ>
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No.24 エリモフェザー18(牝)
ゴッホ産駒の走る配合パターン
母エリモフェザーはJRA4勝の活躍馬。本馬のように母系にDeputy Ministerが入るマツリダゴッホ産駒は、プレシャスエースやイキオイなどJRAに10頭が出走し5頭が勝ち馬となっています。
Shakney(Deputy Ministerの母母)≒Exclusive Native(Affirmedの父)のニアリークロスはそれなりに効果的。また本馬にはNever Bendのクロス(5×5・8)もありますが、このクロスもディバインコードやカルヴァリオなどよく走ってます。マツリダゴッホ×シニスターミニスターは妙味ある組み合わせといえるでしょう。
<エリモフェザー18>
<Exclusive Native×Shakney>
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No.79 コンパスローズ18(牡)
ニアリークロスの根拠があるニックス
母系にフレンチデピュティの血を引くトーセンホマレボシ産駒はJRAに12頭が出走し5頭が勝ち馬。牡に限れば4頭出走で3頭勝ち馬となっています。ラジオNIKKEI賞4着ダディーズマインド、春菜賞勝ちライズスクリュー、現役2勝ドゥリトルなどもこの配合パターン。
ホマレボシの母エヴリウィスパーとフレンチデピュティはNorthern Dancer、Bold Ruler、Princequillo、War Relic≒Eight Thirtyなどが共通し、このニアリークロスが有効に作用していると考えられます。芝ダ兼用で計算の立つ配合です。
<コンパスローズ18>
<ダディーズマインド>
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No.80 コーリンスピカ18(牡)
3/4コーリンベリーの鉄板配合
コーリンベリー(サウスヴィグラス×コーリンラヴィアン)の3/4同血の甥。サウスヴィグラスは強いクロスを持たないので、ヒガシウィルウィン(母はGraustark3×4)やエイシンヴァラー(母はHail to Reason4×4)など強いクロスを持つ繁殖との配合がよく成功します。
中でもコーリンベリー、ラブミーチャン、タイニーダンサー、ストロングハートのように、母がNorthern Dancerの強いクロスで自身はRibotのクロスというパターンは鉄板。本馬は母がNorthern Dancer4×5・5で自身はRibot6×7・8ですね。
<コーリンスピカ18>
<ラブミーチャン>
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No.260 ミスフーバフーバ18(牝)
母のスピードを更に活かすクロス
ケンタッキーオークス馬Gal in a Ruckusの孫娘。母ミスフーバフーバはMr.Prospector≒Boldnesian(Polynesian,Nasrullah,Discovery,Bull Dog=Sir Gallahad,Blue Larkspurが共通)のニアリークロス2×3とGold Digger≒Fleet Nasrullahのニアリークロス3×4を持ち、JRA出走7頭中5頭が勝ち馬となっている優秀な繁殖です。
本馬はMiswaki≒Gone Westのニアリークロス5×2になりますが、Mr.Prospector系のクロスはミスフーバフーバの仔では初めてなので更に注目ですね。
<ミスフーバフーバ18>
<Mr.Prospector≒Boldnesian>
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No.644 アルウェット18(牡)
注目のAlzao≒リリズム4×5
エンパイアメーカーは肌に回って優秀とみていますが、本馬はLyphard、Riverman、Miswakiなどのクロスでなかなか凝った配合でもあります。中でも注目できるのはSir Ivor≒Pass a Glanceのニアリークロス6×6(Alzao≒リリズム4×5と言ってもいい)で、このニアリークロスを持つ馬はダノングレース、ダイアナブライト、ノーブルスコア、メテオーリカとJRAに出走した4頭全てが勝ち馬。
いずれもディープインパクト産駒ですが、ディープブリランテ産駒においても注目のニアリークロスといえるでしょう。
<アルウェット18>
<Sir Ivor≒Pass a Glance>
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No.886 プリンセスルーシー18(牡)
重賞勝ちロジチャリスと酷似した配合
BCターフスプリントのObviouslyの甥。3代母Silver Bubbleは名繁殖シルバーレーンの全妹にあたり、近親にはブラックホーク、ピンクカメオ、ロジチャリス、グレイルなどがいます。本馬は父がダイワメジャーなので、ロジチャリスとは父ダイワメジャー、母父デインヒル系、そして牝系(Silver Bubble=シルバーレーン)も共通することになり、かなりよく似た配合パターンになっていますね。
<プリンセスルーシー18>
<ロジチャリス>
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No.1248 ラヴァーズレーン18(牡)
メジロ血統の底力溢れる配合
母ラヴァーズレーンはJRA5勝で、牝祖モガミヒメからはローレルゲレイロ、リキサンマックス、スルターナといった活躍馬が出ており、村田牧場自慢の牝系。本馬のようにメジロライアンの血を引く牝馬にオルフェーヴルを配すると、ノーザンテーストの3本クロス、シェリルの牝馬クロス、そしてAlcide≒パラディシアの7/8同血クロスが派生します。
このパターンはクリノクーニング、エイシンポジションとJRA出走2頭とも勝ち馬になっており、メジロ血統の底力溢れる配合といえますね。
<ラヴァーズレーン18>
<リマンド×パラディシア>
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