Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!

2019/07/23

カテゴリ:馬のはなし / 人のはなし / Pacallaオリジナル

 

こんにちは、Pacalla編集部です。皆さんは『アハルテケ』という馬をご存じですか?
東京競馬場に行ったことがある人は、黄金の馬の像(下図)を見たことがある人もいるのではないでしょうか。そう、この黄金の馬がアハルテケなんです!

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!いつしかのPacalla編集部スタッフ(とその友人)

『アハルテケ』は実在する馬の種類で、世界に3000頭ほどしかいない非常に貴重な馬。トルクメニスタン原産で、スピードと長距離の持久力を兼ね備え、黄金といっても過言ではない、光沢のある美しい毛色が有名です。2016年には、プーチン大統領がバーレーン国王に贈った馬として世界的にも話題になりました。

これまでは日本では生産されていませんでしたが、2019年の5月末に青森県にあるアハルテケ長谷川牧場が日本初の繁殖に成功。現在は繁殖牝馬が5頭、種牡馬が2頭、仔馬が1頭…計8頭のアハルテケを飼養しています。
一般公開は未定ということですが、なんと今回、Pacalla編集部は、アハルテケ長谷川牧場のオーナーの長谷川百合子さんとステーブルマネージャーの高林宏之さんにお話を伺いに、そしてアハルテケに会うために青森まで行ってきました!

 

アハルテケ国内飼養・生産までの意外な経緯

牧場オーナーの長谷川さんと『馬』の出会いは50歳の頃だそう。もともとは健康のために始めた乗馬が、現在のアハルテケ生産に繋がっていったというから驚きです。さっそくアハルテケの国内飼養・生産までの道のりがどんなものだったのかお伺いしました。

「私はもともとは超のつくインドア派で、馬とは縁のない生活を送っていました。ですが50歳になる頃に、病院でもっと運動しなさいと言われてしまって。その時に、乗馬クラブのチラシを見て、乗馬が運動になるということ知ったのが馬との最初の出会いです。

そのうちに引退競走馬の何か役に立てないかと思うようになり、自分で乗馬クラブを立ち上げました。ですが、乗馬クラブが海岸の沿いだったことが影響して、2011年の東日本大震災の後に会員さんがぐっと減ってしまい、自分の年齢も年齢なので、これを機に乗馬クラブを閉め、馬に携わるのは終わりにしようと決心しました。

ただ、最後にずっと憧れだった『アハルテケ』をこの目で見てから、馬の世界を離れようと思って、ロシアに足を運ぶことにしたんです。でも現地でアハルテケの数が少なくなってきていると聞いて、この美しい馬を、人間とともに長い歴史を歩んできアハルテケを絶やしたくない。後世に伝えるお手伝いがしたい。そう思ってしまって…。

それでアハルテケ協会の方とお話をしていたら、長谷川さんならアハルテケを持って帰ってもいいよと言ってもらえたんです。アハルテケはなかなか海外に出さないと聞いていたので、自分でも驚きました。夫に空港から『馬を辞めるの、辞めました!』って電話したのを覚えています(笑)。

この時に購入したアハルテケが『シュメール』です。後にロシアの馬術大会で優勝するような馬になってくれて本当に嬉しかったですね。シュメールは検疫の問題で日本には連れてくることができなかったので、シュメールを手放して、他のアハルテケを日本で繁殖し、世界に返していきたいと考えました。それでこの牧場をつくりました」(長谷川オーナー)

また現在、長谷川オーナーが馬に関して絶対の信頼をおき、アハルテケの飼養・種付け・お産…とすべての仕事に携わる高林さんは、もともと乗馬クラブのインストラクターだったそう。

「長谷川オーナーと知り合ったのは、乗馬クラブでオーナーの馬を預かったのがきっかけです。オーナーが青森に牧場をつくると決めたタイミングで声をかけてくれて。やっぱり日本唯一のアハルテケ、今までにないことを一からつくりあげていくというのは魅力的でしたね。それで青森に行くことを決めました」(高林さん)

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!(左)オーナーの長谷川百合子さん (右)ステーブルマネージャーの高林宏之さん

 

アハルテケ長谷川牧場が見た“アハルテケってこんな馬”

日本では生産事例のなかったアハルテケ。これまで国内で実際に飼養している人の『生の声』というのはなかなか聞くことができませんでした。そこで今回、日々アハルテケと向き合っている高林さんに、アハルテケとはどんな馬なのか伺ってみました。

「身体的な面でいうと、サラブレッドと同じ軽種に近いです。見た目の特徴は、耳が大きくて、少しオデコが出ています。あとはアーモンド形の目。もちろん、いちばん特徴的なのは毛色ですが、アハルテケのすべてが“黄金”というわけではありません。黒いアハルテケや白いアハルテケもいますし、ゴールドといわれる毛色もアハルテケ業界ではとても細かく分類されています。寒さにも暑さにも強く、他の馬と比べると毛は短いですね。冬毛になっても、もこもこにはなりません」(高林さん)

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!アハルテケ長谷川牧場にも様々な毛色のアハルテケが

「アハルテケは現存する最古の馬種のひとつと考えられています。原種に近いためか、気性は野性味があり、警戒心がとても強いです。最初は近寄りがたい雰囲気がありましたね。ですが、とても利口なので、慣れてしまえば問題ありません」(高林さん)

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!慣れてしまえば人間のそばにもやってきてくれます

また、海外では馬術で活躍することも多いというアハルテケ。乗馬としての適性について長谷川オーナーに伺いました。

「聞くところによると、アハルテケは1日に500km近く走ることもあるそうです。蹄や脚元もサラブレッドに比べると強いですね。また砂漠を走るので、疲れないように体が非常に柔らかいという説もあります。実際に飼養しているアハルテケたちを見ても、身体が柔らかく、とてもしなやかな動きをしていますよ」(長谷川オーナー)

 

今年生まれたアハルテケの仔馬と対面!

お話を伺った後、Pacalla編集部は今年の5月末に生まれたという、アハルテケの仔馬『ファミリアちゃん』に会わせていただけることに!

アハルテケの名付けには、母親の頭文字を文頭に使い、父親の頭文字を名前の文中に使うというルールがあるそう。母馬の『ファルギザ』と父馬の『メデオ』から頭文字をもらい、『ファミリア』という名前になりました。英語で“親しみ深い”、イタリア語で“家族”という意味を持っています。

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!お母さんと一緒に放牧場に出てきたファミリアちゃん。元気な女の子です

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!仔馬でもなんだか神々しく見えます。天使?

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!生まれてまだ2ヶ月も経ちませんが、しなやかな動きを見せていました

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!仔馬らしい姿も見られてちょっと安心(笑)

Pacalla編集部、黄金の馬『アハルテケ』に会いに行ってきた!無事に大きくなりますように!


 

いかがでしたか。
アハルテケ長谷川牧場は、この先50年、100年とこの種を絶やさずに、後世に繋いでいきたいという想いを胸に、日々アハルテケの飼養・生産に取り組んでいます。

現在は2頭の繁殖牝馬のお腹に、仔馬がいるそう。ファミリアちゃんに続いて、無事なお産を迎えられるよう、Pacalla編集部も祈っています!

 

 

▼アハルテケ長谷川牧場のwebサイト、SNSはこちら

Official website
http://akhalteke.jp/

Twitter
https://twitter.com/golden_horse_jp

 

▼アハルテケを説明している動画はこちら

 

    記事をシェアする

    pagetop